認知症の介護費用を賄う介護保険!公的、民間、それぞれの違いは?

親の介護費用を賄うために大きく役立つのが公的介護保険ですが、民間の介護保険も存在していることをご存知ですか?

高齢者が発症しやすい認知症になってしまうと、介護をする側の肉体的な面だけでなく費用面の負担も倍増します。そんなとき、事前に親が民間の介護保険に加入しておくことで公的な介護保険を使っても補いきれない介護費用の負担を軽減できることもあるのです。

今回は、「将来、自分の親が認知症を発症したら…。」と不安に思っている方のために公的介護保険と民間介護保険の違いを紹介していきましょう。

違いその1「保証内容」

民間介護保険への加入を考えた場合、一番気になるのはどのような保証を受けられるかという点ですよね。

公的介護保険の場合は、利用者の要介護度によって該当する介護サービスが受けられるようになっており、利用者の経済状況に応じて1~3割程度の自己負担金でサービスを利用できます。

民間の介護保険の場合は契約する保険にもよりますが、契約者が規定の要介護状態になったり、認知症と診断された場合に規定の金額を給付してもらえます。

給付の仕方には「一時金型」「年金型」「一時金型、年金型の併用」といったようにいくつか種類があります。

公的介護保険は、1~3割程度の自己負担金でサービスを利用できますが、毎月の利用限度額が設定されており、超過分はすべて自己負担となります。また、そもそも施設での居住費や食費など、介護保険の給付の対象外となるものも存在します。

認知症を発症するとどうしてもサービスの利用量は増えますから、毎月の利用限度額を超過してしまい介護費用の負担がぐっと重くなる可能性も考えられます。そんなときでも、事前に民間の介護保険に加入しておけば、給付金を使って費用の負担を軽減できる可能性があるのです。

違いその2「給付条件」

公的介護保険の場合は、要介護認定を申請し「要支援1~2」「要介護1~5」のいずれかの認定を受けた場合、要介護度に応じて1~3割の自己負担金で該当するサービスを受けられるようになります。

民間の介護保険の場合は、契約する保険にもよりますが大きく「公的介護保険に連動して給付されるタイプ」「独自の条件で給付されるタイプ」の2種類があります。

公的介護保険に連動するタイプは、規定のレベルの要介護認定を受けた場合に給付金が支給されます。

独自の条件で給付されるタイプは、保険会社が設定した条件(寝たきりになった場合、認知症を発症した場合など)に該当するようになった場合に給付金が支給されます。保険の内容によって給付条件も大きく変わってくるので、民間介護保険に加入する場合はしっかりとチェックしておきたい項目です。

違いその3「加入方法」

公的介護保険の場合は、みなさんもご存知の通り40歳になれば強制加入となります。40~65歳までは「第2号被保険者」として、65歳以降は「第1号保険者」として介護保険料を支払うわけですね。

民間の介護保険は任意加入ですから、20歳以上になり民間の介護保険が必要だと判断された方が自ら商品を選び加入します。一般的には、自分の親の介護を実際に体験して自分自身の介護についても考え始める50代頃になると、民間の介護保険への加入を検討される方が増えます。

違いその4「保証期間」

公的介護保険の場合は、そもそもが40歳を迎えると強制加入となるので保証期間は終身となります。亡くなるまで介護保険料を支払い続け、要介護認定を受ければ亡くなるまで毎月介護サービスを1~3割の自己負担で利用できるのです。

民間の介護保険は一定期間のみ保障を受けられる「有期」タイプと、一生涯保証を受けられる「終身」タイプがあります。一般的に要介護認定を受け始める平均年齢が75歳、年齢を重ねれば認知症を発症する可能性も増えていきます。

一度介護が必要な状態になれば亡くなるまでその状態が続くケースが多いですし、多くの認知症は進行を食い止められても完治をさせることは難しいです。そういった点を考えると、65歳以上だと一生涯保証を受けられる終身型を選ぶ方が、65歳未満だと人生の節目ごとに保証内容を見直せるように有期型を選ぶ方が多いでしょう。

まとめ

公的介護保険と民間の介護保険の違いを紹介してきました。細かく見ていけばたくさんの違いがありますが、特に重要なのが給付内容ですよね。

毎月1~3割の自己負担金だけで、介護を必要とする人、認知症を発症した人には必要不可欠ともいえる介護サービスを利用できるのは、公的介護保険の最大のメリットです。しかし、毎月の利用限度額が定められているため、人によっては毎月多額の自己負担金が必要になるケースも…。

一方民間の介護保険は、要介護認定を受けたり認知症を発症した場合に、一時金として、もしくは年金のような形で現金を給付してもらえます。常に毎月の介護サービスの利用料が利用限度額内に収まる場合は良いですが、限度額をオーバーするような場合は民間の介護保険による給付が役立つことでしょう。