発想の転換!認知症介護は「大きな赤ちゃんが一人いるようなもんよ」

6年前に他界しましたが、私には認知症を患い要介護認定4の祖母がおりました。認知症のお年寄りのお世話は想像以上に大変だと私は感じていましたが、私の母は「大きな赤ちゃんが一人いるようなもんよ」と楽しく介護をしておりました。

現在、介護で大変な方や悩んでいる方に少しでもお役にたてればいいなと思い、私の母が実践していたお世話の内容を少しご紹介したいと思います。

MEMO
要介護認定4のおばあちゃんを個人で介護されていた方の介護日誌です。

「物忘れ」と「徘徊」

認知症で困ることと言えば、「物忘れ」や「徘徊」ですよね。私の祖母も当初は徘徊で迷子になり家に帰れなくなって何度か警察のお世話になっていました。「外に出ないで」と言っても、その言葉を忘れ、目を離した隙に外に出てしまう、鍵をかけても外して外に出てしまうの繰り返しでした。

そこで私の母が実践していたのが、祖母に「外に出る以外に集中できる何かをさせる」ということでした。例えば、食事の材料となる食材の下ごしらえです。さやえんどうのすじとりや枝豆をさやから出す、カイワレ大根についている黒い豆の皮を取り除くなどです。

調理は危険ですが、こうした下ごしらえならば安全ですし、手先を使うので集中してくれると母は言っておりました。また、祖母が下ごしらえした食材を料理し食卓に出した際には家族みんなに「これ、おばあちゃんが下処理してくれたのよ。本当におばぁちゃんは器用よね」と褒めることを忘れませんでした。

褒められて、祖母もとても嬉しそうにしておりました。

他には、色のついたビーズ(100円均一などで売っている手芸やおもちゃのビーズです)を色ごとに分けてもらう作業を祖母にさせていました。ただ単に「ビーズを色ごとにわけて」とお願いするのではなく、「孫達が遊びに来た時に、ブレスレットを作ってあげましょ。○○ちゃんは赤が好き、○○ちゃんは青が好きだから、おばぁちゃんビーズを色ごとに分けてもらえる?」と言って作業をお願いしていました。

母いわく、子育てと一緒で自分が何の目的で作業するのか説明することで本人のやる気が変わってくるとのことです。こうした、20分~30分ほど集中してできるような作業を母はいくつも用意して、祖母と一緒にやっていました。

「食べる」という欲求を満たす

また、認知症の「物忘れ」でよく聞く話の、食事を食べたのに「まだ食べてない」と言う問題ですが、私の母は「もう、食べましたよ」とだけ言うのではなく「次の食事までは○時間ですよ。小腹が空いたのね。少しだけおやつ食べましょう」と、次の食事にひびかない程度のおやつ(飴玉1個だったり卵ボーロ5粒だったり、あられ煎餅5個など)をあげて対応していました。「食べる」という欲求が満たされない限りは何度も食べていないと言うのでこうした解決法をとっているとの事でした。実際この方法はすごく効果ありました。

まとめ

母の介護は、現在2歳児の子育てに奮闘する私にとっても、参考になる部分が多いように思えます。お世話される側の気持ちになって、行動を工夫することで、大変でストレスの多いと思われる介護も『楽しい』と思えるのだと母から学びました。