認知症介護拒否!?食事を取ってくれない時の解決方法

認知症の方を介護していて、戸惑ってしまうことはたくさんあると思います。その中でも着替えてほしいのに、入浴して欲しいのに、食事をしてほしいのに嫌がる「介護拒否」はどうしたらいいか本当に困ってしまいます。そんな介護拒否の中の食事拒否の場合について、お伝えします。

デイサービスに勤務する職員さんの介護日誌です。

認知症介護~介護拒否:食事

お腹が空いているはずなのに、食事を摂ってくれないケースはよくあります。体調が悪くて食べられない、入れ歯が合わなくなり、うまく噛めないといったこともあります。他にも認知機能が低下して、箸やフォークの使い方が分からなくなった、食事が食べ物であることが分からなくなってしまったなどのケースもあります。

食事を摂らない原因は、人それぞれさまざまなので、しっかりと原因を見極めることが大事です。

ケース1:入れ歯が合わず、うまく咀嚼(そしゃく)できない

デイサービスでの経験です。昼食前の体操を済ませたとき、「おいしい匂いがするわね、お腹もすいたね」と話していた女性がいました。しかし、数口食べたところ、うかない顔をして「なんだかもうお腹いっぱいになっちゃった」と箸をおいてしまいました。その日はそのまま様子を見ていましたが、体調に変化がある様子は見られませんでした。

次の利用日も同様な様子でした。

お腹が空いているけど、食べられない理由があるのではと観察してみました。自分で入れ歯洗浄もできる方でしたが、その能力がいつの間には落ちていたようで、洗浄したはずに入れ歯には食物残渣がびっしりとついたまま口の中に戻していました。

そこで食事の前に「こちらのブラシを使うと、入れ歯も洗いやすいですよ」と声をかけ、一緒に行い、口の中に戻すと明るい表情に変わりました。そして、その後の食事もしっかりと摂ることができるようになっていました。

ケース2:箸やスプーンの使い方が分からなくなった

こちらもデイサービスでの経験です。認知症が進み、言葉もほとんど出なくなった方でした。

トレイにのせた食事に興味を示すものの、箸は1本だけを持ち、クルクルと回したり、そばにいた職員の腕に刺したりしていました。箸の使い方を全く分からなくなってしまったようでした。そのためスプーンはどうかと試してみましたが、こちらは持つことすらしようとせず、自分が使うものという認識は全くありませんでした。

そこで、職員が右隣と前に座り、箸を使って同じメニューを食べながら、ゆっくりと声をかけ、さりげなく手をさしのべたところ箸の使い方を思い出ししたようです。

見守りがあれば箸で食事を食べられるようになるようです。

ちょっとしたことで解決できることはいっぱいある

認知症の方が食事を食べられなくなることは意外と多いです。「高齢者だし、そんなに食べられないのかも」と思い、見過ごしてしまうこともあります。しかし、食事は生きるための源です。食べられなくなるのには何らかの原因があるのです。

認知症の方の不都合なことの訴え方はさまざまです。言葉にできると思われる方でも言葉で不都合を訴えることは少ないです。日常生活の中の変化の様子をしっかりと見ることが大切です。

そして原因を追究し、その方のペースに合わせた介護をすることで解消することが多くあります。