「介護カルテ」脳出血を機に認知症が発症して、1人では生活出来なくなった母

今回から「みんなの認知症カルテ」として、認知症の介護で頑張っている(頑張っていた)人の体験談をご紹介したいと思います。

お父さんやお母さんが認知症になって、どんな苦労があってどんな対応をしてきたのかを見て頂きたいです。

ただし環境も認知症の進行状況も違うので、ここで紹介したことが必ず現在介護させている方にあてはなる訳ではないので、その辺はあくまで参考としてみて下さい。

介護カルテ#1
  • 介護対象者:50代(当時)女性
  • 投稿者:40代男性「タカ」さん

JINKO

医師から回復困難と言われていたお母さんの認知機能が10年経った今では、ご家族の全員のケアのおかげで、今では自宅内であればほぼ介護なしで身の回りのことが出来るまで回復されたそうです。「諦めなければ必ず道はある」を実証されましたね。

脳血管性による認知症発症

今から10年ほど前、50代後半の母が脳出血を発症しました。
それまで何の病気もした事が無かったのに、ある日突然発症した病に我が家は大混乱。

医師には3週間意識がない状態を経て、完全麻痺を覚悟するように言われていた右半身でしたが、奇跡的にほとんど麻痺が残らないまでに回復しました。

しかしまた前の生活に戻れると喜んだのもつかの間、口が聞ける頃になると、今までの母とは全く様相が違うことに気が付きました。

私や父の顔を見ても分からないと言うし、過去の出来事などを問うも、全く記憶が残っていない状態。

それでも最初は脳卒中は時間と共に回復すると聞いていたから、数ヶ月もすれば完全で無くても普通に生活出来るくらいにまでは回復するんじゃないかと思っていました。しかし退院の日が迫る頃になっても症状は変わらずでした。

担当医からも「残念ですが脳血管性による認知症はこの後も回復せず続いていくでしょう。」と非常な宣告がありました。

親が家族が認知症を発症!進行を予防する方法と介護サービスの利用

父はまだまだ現役で仕事をしており、私も兄弟も家庭があり、とても家で母を見る事は難しい状態でした。
私は父に介護施設への入所を勧めましたが、まだ50代の母が老人ホームに入るのなんてと猛反発。それなら母を檻に入れて動けなくするしかないと大喧嘩となり、結局どうすればいいのか纏まらずに時だけが経っていきました。

介護の負担を大幅軽減!老人ホームや介護施設のメリット・デメリット

リレー介護

しかし皆で話し合いを続け紆余曲折ありながら最終的に導き出した答えは、家族でのリレー介護という方法でした。

その方法は、父の仕事は早朝からなので、朝ごはんやお薬、着替えなどを予め準備して貰っておく。
その後、私が職場と実家が近い距離にある利点を活かし、出勤前に実家に寄り、母を起こして身の回りのお世話をし、デイケアへ送り届ける。
デイケアが終わる時間に父が仕事を終え、母の帰りを待つというもので、曲がりなりにもこの方法が何とかハマり、1日中途切れる事なく母の面倒を見る事に成功しました。

母は認知症はあるものの、運良く徘徊や危険行為は無く、排泄も自立出来ていた為、デイケアが休みの日は、私が朝に加えてお昼休みに実家に寄り、エアコンの調整や昼食を食べさせる事で、何とか生活する事が出来ました。

施設入所ではなく、自宅での生活を選択した結果、医師から回復困難と言われていた母の認知機能が10年経った今では、自宅内であればほぼ介護なしで身の回りの事が出来るくらいにまで改善しています。

あとがき

発症当時は施設に入れるしか無いと諦めていましたが、父の母に対する思いやりや愛情のおかげで今の母があるんだと思うと本当に救われたなと感謝しています。

「諦めなければ必ず道はある」、10年前の私と同じように悩み、苦しんでいる全ての人達へ、この記事が参考になれば幸いです。