親が家族が認知症を発症!進行を予防する方法と介護サービスの利用

自分の親が認知症になってしまったとき、「これ以上症状の進行を遅らせるための予防法はないの…?」と誰もが思うでしょう。認知症は症状が進むほど一人で生活するのが難しくなり、介護をする家族の負担もどんどん大きくなっていきます。

今回は認知症の症状の進行を予防するための方法や介護をする家族の負担を軽減する方法を紹介していきましょう。

認知症の進行を予防する4つの方法

症状が進行すれば、深夜徘徊やもの盗られ妄想などさまざまな二次的症状が発症する認知症ですが、たとえ認知症になったとしても生活の中であることに注意していれば、症状の進行を予防できる可能性もあります。

認知症の研究はまだまだ発展途上であり、「これをすれば絶対に認知症が予防できる」といった方法は確立されていません。しかし、その中でも「効果が期待できる」といわれている予防法もあるのです。

効果が期待できる認知症の予防方法を4つ紹介しましょう。

予防法その1「生活習慣病の改善」

毎日の不摂生や生活の乱れが原因となって発生する生活習慣病が、認知症発症にも関係していることが最近の研究で明らかになってきました。

生活習慣病といえば、以下のようなものがありますね。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 動脈硬化
  • 肥満(高BMI)

それぞれの生活習慣病の具体的な改善方法は割愛しますが、自分の親に心当たりがある場合は、できるだけ認知症だけでなく生活習慣病にも目を向けて治療、改善に取り組みましょう。

予防法その2「食生活の改善」

食べ物の中には、認知症予防に効果が期待できる成分を含んでいるものもあります。栄養バランスをしっかりと考えつつも、そういった食材を積極的に取り入れることで認知症の進行を予防できるかもしれません。

認知症予防や認知症のきっかけにもなる生活習慣病の予防に効果的だといわれている食材は以下のとおりです。

魚介類

魚介類にはオメガ3脂肪酸やDHA、EPA、ビタミンAといった血流の改善、中性脂肪の減少、神経細胞の修復、動脈硬化の予防などの働きを持つ成分が多く含まれており、認知症予防が期待できます。

MEMO
具体的な食材「マグロ」「サバ」「アジ」「ウナギ」「サンマ」

肉類や卵

肉類の中でもレバーに多く含まれるビタミンB12は記憶力や集中力に大きく関係しており、他にも筋肉の元となるタンパク質や血圧を下げる水溶性ビタミンのコリンも含まれています。

MEMO
具体的な食材「レバー」「ヒレ肉(脂肪分の少ないもの)」「モモ肉」「鶏肉」「卵」

野菜や果実類

野菜や果物に多く含まれているビタミンは、人間の認知機能に大きく関係しています。

MEMO
具体的な食材「ホウレンソウ」「ブロッコリー」「アスパラガス」「イチゴ」

油類

油というと健康に悪いイメージがあるかもしれませんが、中には中性脂肪の減少や認知症予防効果が期待できるものもあります。

MEMO
具体的な食材「エゴマ油」「アマニ油」「エクストラバージンオリーブオイル」

ナッツ類

ナッツ類には、細胞を破壊する過酸化脂質を減らす働きのあるビタミンEが豊富に含まれており、動脈硬化の予防に役立ちます。

MEMO
具体的な食材「クルミ」「アーモンド」

豆腐類・豆製品

豆製品の中でも特に納豆には、タンパク質分解酵素である「ナットウキナーゼ」が含まれており、血栓を溶かして血液をサラサラにしてくれる効果が期待できます。

MEMO
具体的な食材「納豆」

予防法その3「定期的な運動」

認知症というと脳のことばかりを考えてしまいますが、実際には体を動かすことも大切です。なぜなら、体を動かす(特に有酸素運動をする)と脳の前頭葉の血流が改善し、結果的に記憶力の増強といった効果が期待できるからです。

また、適度な運動習慣はさまざまな生活習慣病改善の基礎にもなります。

予防法その4「脳トレ」

テレビでもよく耳にする「脳トレ」は、認知症の予防や抑制にうってつけです。テレビで出題されるような凝った問題を無理して解く必要はなく、シンプルなパズル、計算問題、読み書き、囲碁や将棋、1人ジャンケンといったものでも十分効果は期待できます。

予防はできても、完治できないのが認知症

上で紹介したような方法を生活に取り入れることで、認知症の発症を防いだり、症状の進行を遅らせられる可能性はあります。しかし、認知症の種類にもよりますが、多くの場合は一度認知症を発症すると治療をしても完治させることは難しいです。

つまり、一度親が完治できないタイプの認知症を発症した場合は、あなたが親の介護に携わる限り、認知症とも付き合い続けなければいけないということなのです。

親が家族が認知症に…そんなときは介護サービスの利用を検討!

認知症を発症すると、上で紹介したような予防法を実践しても症状が今よりも良くなるというケースは多くありません。親の介護をする家族の負担は増すばかり…。もしも親が認知症になったら、予防法ももちろん大事ですが、なにより先に負担を軽減するための「介護サービス」の利用を検討したほうが良いでしょう。

介護の負担を軽減できる介護サービス

介護サービスとは、介護保険を利用して1~3割程度の自己負担金で生活に必要な介助を受けられるサービスです。認知症の場合はこちらが思ってもいないような行動をとったりすることもあるので、介護者の負担がかなり大きくなります。

しかし、比較的負担の少ない金額で利用できる介護サービスを導入することで、負担を大きく軽減でき、家族も自分の時間や生活を大切にしやすくなります。

認知症の人におすすめの介護サービス

介護サービスにも様々な種類があり、その人の状態によって合う合わないがあります。最後に在宅介護で生活をする認知症の方やそのご家族がよく利用する介護サービスを紹介しましょう。

訪問サービス

訪問介護

訪問介護員が自宅を訪問し、食事、入浴、排泄などの身体介護をする。

訪問入浴介護

自宅にある浴室では入浴が難しい場合に、浴槽が備え付けられた車で自宅を訪問し、健康状態に配慮しながら入浴介助をする。

訪問看護

かかりつけ医の指示のもと、看護師が自宅を訪問し医療的ケアを行う。

訪問リハビリテーション

かかりつけ医の指示のもと、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が自宅を訪問し、必要なリハビリを行う。

通所サービス

通所介護(デイサービス)

日帰りで施設に通い、食事、入浴、排泄などの身体介護を受けたり、レクリエーションに参加する。

通所リハビリテーション(デイケア)

通所介護のように日帰り施設に通い、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリを受ける。

短期入所サービス

短期入所生活介護(ショートステイ)

1泊2日、2泊3日など短期間だけ施設に宿泊し、一通りの生活に必要な介護をうける。

まとめ

年齢を重ねる以上誰もが発症する可能性がある認知症は、日々の生活習慣に気を配ることで発症を予防したり、症状の進行を抑えられるケースもあります。しかし、一部の例外を除き多くの認知症は完治が難しいです。

もしも、親が家族が認知症を発症して介護が必要になった場合は、予防法はもちろんですが介護サービスの利用も検討してこれから始まる介護生活に備えましょう。